川平法のベースにもなった!スポーツにも、中枢疾患にも適応するPNFについて書いてみた!

PNFに出会ったのは、まだ以前の病院に勤めている時。



脳卒中のリハビリとして、川平法が注目されていて一度講演会に参加しました。




その時、川平法の一部はPNFの一部を応用していると紹介されていました。



それから、脳卒中にもスポーツにも応用できそうなPNFに注目して学び始めました。




そもそもPNFとは?

PNFとは、正式には



「固有受容器神経筋促通法」
(Proprioceptive Neuromuscular Facilitation)



と呼ばれます。


定義としては



「生体組織を動かすことにより、人体に存在するさまざまな感覚受容器を刺激し、神経、筋などの働きを高め、動作などを含む身体機能を向上させる方法」



とされます。
【JPNFA イントロダクションより引用】



このPNFにはさまざまな団体がありますが、それに関しては私がまとめたNAVERまとめがあるのでご参照ください。


PNFとは?スポーツ現場でも用いられる話題のリハビリについて



ここではIPNFAの定義に基づいて、記していきます。


PNFには以下の3つの基盤があります。



PNFの哲学

ポジティブアプローチ

機能的アプローチ

集中的トレーニングにより潜在能力を得る

全体像を見る

モーターコントロールと運動学習理論





・テクニック
リズミックイニシエーション
(他動→介助運動→抵抗運動と進めていく)


コンビネーション オブ アイソトニック
(求心性・遠心性・等尺性を組み合わせる)

リピーテッド ストレッチ
(目的筋群を十分に伸張し、伸張反射を促すためクイックストレッチを行ってから、随意的努力を最大限に引きだす)


リプリケーション
(目的運動の最終域で保持させ、少しずつ開始ポジションへ近づけてから最終域へ‥と反復)



ホールドリラックス
(拮抗筋の伸張位まで動的に運動させ、拮抗筋に対して静止性収縮を加える。リラックスさせたら新しい可動域へ持っていく。)



などなどさまざまなテクニックがあります。


基本的原理

外受容刺激
(触覚、聴覚、視覚)


固有受容刺激
(抵抗、関節刺激→圧縮・牽引、伸張)



・手段
パターン
(grooveの中に当てはまる。螺旋上の動き。)



タイミング
(最初に回旋から始まり、遠位から近位へ向かって運動が起こる)



発散・強化・加重
(発散は刺激によって、反応が身体のあらゆる部位に広がっていくこと。)



ボディメカニクス
(セラピストの重心位置→対角線上/運動方向に一致。いい身体の位置や置き方で、いい反応と効果を得られる。)




また、PNFでの触覚刺激をマニュアルコンタクト(用手接触)と呼び、虫様筋握り(lumbrical grip)が推奨されています。


要因としては、


指先の力が抜いて把持できる

母子球 小指球 MP関節の3点固定が可能になる。

→虫様筋握りは、骨間筋での握りに比べ豊富な筋紡錘と神経分布が認められ、微細な指の運動機能情報を得られる。


とのことらしいです。



個人的には、PNFに限ったことではなく関節のモビライゼーションやハンドリングを行う時も虫様筋握りはとても反応が良く、有用に感じます。




そして、僕がPNFに対して一番魅力を感じるのは




直接動作へ影響を与えることができるアプローチであること。




寝返りや、起き上がりなどで、頸部伸展が入り前庭系による伸展筋優位になって起き上がりが努力的な人に対して、肩甲骨のパターンや上肢パターンを用いて、腹部の収縮を促したりすることで、動作が変化する。




こういったことが、自分の臨床場面で良くあります。



PNFは非常に難しい概念で、高度なテクニックが必要ですが、とても患者さんを治療する上では有用なコンセプトだと思います。




できれば、ベーシック、アドバンスくらいまでは受けていきたいな‥




やっぱり、お金がないので貯金しないと‥

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