今日はうちの新人セラピストの症例報告がありました。
昔は症例報告と聞くとドキドキしたものですが、最近は新人セラピストが頑張る姿をみてちょっと前まではあんな感じやったなぁ…とか振り返るようになりました。
私自身は今でもちょくちょく症例報告はしており、最近ですとボバースのベーシックコースで脳出血の重度の手及び手指に姿勢コントロールから介入した症例、肩のスポーツ整形外科の医師との合同カンファレンスでスイマーズショルダー(水泳肩)患者の競技復帰について報告を行なっております。
今回は新人セラピストだった頃の症例報告と、最近自分が行った症例報告では何が違うのかを考え、それを4つの項目にまとめました。
症例発表で気を付けてほしい4つのポイント
何が伝えたいのかを明確にする。それをタイトルに用いる
症例発表では、タイトルがあります。
「○○を呈した症例~□□に着目して~」
みたいな感じでつけることが多いと思います。
でも発表をきいてると、ん?みたいなことが良くあります。
例えば、
・「独居での自宅退院が目標で家事動作の獲得が必要な症例」なのに、ひたすら歩行のことしか書いてない
・「体幹機能に着目した症例」なのに体幹機能はMMTしかとってない
・「日常生活動作に着目した症例」なのに、ADLに対しての統合と解釈がほとんど記載されてない
みたいな感じをよくみます。
僕がボバースの基礎コースで発表した症例方向のタイトルは下みたいな感じ
かなりテーマが明確になっていると思います。
大まかなテーマにすると非常に分かりにくいので、一つの動作(Needsや最終ゴールなど)をテーマにタイトルを考えて、それに対することを書くことが大切で、それ以外のことにぶれていしまうと聞いている方はだんだんと分からなくなっているので、余計な?質問が増えてしまいます。
たかがタイトルですが、ここを基準に聞く方はレジメに目を通します。
必要な評価をレジメに載せているか?
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レジメに乗せるものと、手元で用意しておくものは選別すること! |
初めての症例発表の時は、よくボトムアップ評価とトップダウン評価を併用するような感じになると思います。
ボトムアップも併用していることで、検査項目の取りこぼしは減り、多くのデータから考察を行うことが可能になります。
ですが、全ての検査結果をレジメに載せることはかなり難しいので、載せる項目を絞ることが必要になります。
よく統合と解釈を読んでると、「どこにも検査や評価がされてないのに突然問題点が出現してるな〜」みたいなことがあります。(全く何もやってないのに、勝手に想像して問題点を記載している人もいますが)
統合と解釈に必要な検査項目、評価内容を記載しておくことで読み手側に発表者の意図を伝えることが可能となります。
字も小さくゴチャゴチャと項目を載せてると非常に見にくいので、フォントやレイアウトなどは指導者の人と相談しながら作成していってください。
評価内容と治療アプローチはちゃんと繋がってる?
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評価と治療がつながっていないのは大きな問題!! |
最後の長期実習や入職後の症例発表になると、治療アプローチの事を考えなければいけません。
最近の症例発表では、ADLに対してのアプローチが全くなかったり、inpairmentにあげてるものに対してのアプローチが挙げられていなかったりと、首を傾げてしまう事が多々あります。
自分の考えと今の治療に解離がないかを確かめる機会になるので、慎重に考えをまとめて患者さんにアプローチをまとめてください。
自分の考えを言葉にして伝えることができるか?
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発表の練習するのは絶対すること! |
ここが一番大切ですが、今までは記載ことばかりを書いてきました。
ですが、そのレジメを口にして説明するのは自分です。
患者さんに対してのことなので、正解はないのですが、
自分はここが問題点と考え、それに対してどんな評価をして、その結果がこれやから、ここをこうするようなアプローチをすることでゴールに反映することができたよ!
ということが自分で説明できるようにする必要はあります。
それに対して、みんなから意見をもらって今後の臨床(実習)に対して活かしていく。
それが本来の症例発表の目的であると思われます。
大切なのは、報告を聞く人のことを考えて
実習や新人教育の一環として、症例発表はよく行われます。
私も非常にしんどくて速く終わらないかな・・・・とか思ってました。
ですが、今の経験年数になると症例発表を人前で行う回数が非常に減ってきます。
みんなに症例報告を聴いてもらえることは自分の臨床を振り返ることができ非常に有意義なものです。
自分のために、ほかの人の時間を借りることになるので準備は入念に行うようにしてください!
それが一番大切だと思います!
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