評価・治療の根拠を得るために。若手療法士が生理学を勉強すべき理由。

療法士 生理学

解剖学の重要性を前回は書かせていただき、触診のことについても触れさせていただきました。



今回は生理学を勉強する意義について書いていきます。



以前、友人のPTと飲んでいる時に


「日本で昔からあるボバースやPNFは生理学ベースで話を進めることが多いけど、もっと解剖学や運動学ベースの勉強をしないといけないよね~」


という話になりました。



至極ごもっともですが、講習会などでは生理学ベースでの話が必ずあるかと思います。



何故、そんなに生理学の話をするかと言うと治療のメカニズムの説明には生理学が必須であることが多いからです。



そして評価の根拠にも生理学の知識が必要になってきます。



運動学で説明することも可能ですが、バイメカの知識と生理学の知識があれば鬼に金棒と言う風になります(^^)



(その証拠ではないですが、ボバースの小野先生とバイメカの石井先生はよくコラボで勉強会やってますよ。笑)



具体的にどのように生理学の知識を臨床に生かしていくのか、私見を書いていきます。




生理学には理学療法の素が詰まっている!


1年生の時に私の学校ではひたすら身長反射のメカニズムについて覚えさせられました。



これが何の意味があるのか?と不思議で仕方なかったのが18歳の頃の僕です。



ですが約10年たった今はとても感謝しています。


あの頃勉強しておいてよかったと思うときが必ず来る!


以前にもストレッチの記事を書きましたが、そもそもストレッチの神経筋作用はゴルジ腱の伸張刺激によって筋紡錘の興奮を抑えると言うメカニズムです。


つまり過緊張やスパズムのある筋肉にたちはこのゴルジ腱の刺激が乏しい可能性があるわけです。



そうならばゴルジ腱に直接圧迫刺激などを加えることで、過緊張やスパズムの軽減は図れないか?


などと言う風に考えたりします。



つまりストレッチに対しての生理学な知識を知っていることで、学生時代に学ぶ縦断ストレッチのみならず、直接腱を狙ったダイレクトストレッチという選択肢が増えるわけです。



さらには、筋紡錘は錘内筋の張力(γループ)に影響を受けるため、中枢の運動野の状態と筋そのもの柔軟性による影響を受け、その際の長さ変化に対して反応を起こします。



しかし腱はひっぱられる事にしか反応を受けないので、徒手的な介入がとてもしやすい組織です。



こういった知識がある事で、腱に対してのダイレクトなアプローチにはより裏付けが取れてきます。



Ib抑制 腱
腱組織の生理学が分かれば、アプローチに変化が現れた。

こんな感じで生理学の教科書に書いている事(特に感覚のことや、筋肉や関節包などの軟部組織に関する事)は治療に直接繋がることが盛りだくさんであり、非常に勉強になることばかりです。



まさに私たちの仕事のタネがそこには埋まっています。



新人の頃は、HOW TOの知識や技術と一緒にそのメカニズムを生理学で勉強するとより深みがまし、応用が効いてくるはずです。



動きの評価も生理学と運動学の組み合わせが必要!


運動学のことは次の記事で詳しくかきますが、私たち療法士は基本的には動きに対しての治療を行うことが多いです。



理学療法士であれば歩くことの分析を行うことが多いですが、この時の運動制御を行うためのプログラムはどうなっているのか?



歩く時の痛みはどんな原因なのか?



代償歩行を学習したのは何故なのか?



とかは、解剖学や運動学だけでは説明できません。
上記3つなら、モーターコントロール、疼痛のメカニズム、運動学習に対しての知識が必要になります。


代償や跛行の原因をバイメカだけで説明したりするのをよく見ますが、甘いと思います。


1つの知識だけで動きを語るのは甘い。


逆に生理学の視点があればそれに対する治療を考えることができます。



そうすると、より効果てきなセラピーの提供が可能になります。



まさにそれは患者さんの伸びしろですね!笑



さぁ、みなさんも生理学の教科書を開いて下さい。



最近なら関節だけの物、脳だけの物、筋肉だけの物とかもあるので是非その専門書を見て見て下さいね。




治療のタネがそこにはありますので。笑




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