新年があけてだいぶ落ち着きを取り戻してきたかと思います。
年明け最初の出勤では、みんなまだお正月気分が抜けないのか、体が重そうでした。
(スタッフ・患者さんともに)
私がトレーナーやセラピストが選手・患者さんに対応する時に気をつけていることの一つに、
「自分の姿勢」
があります。
客観的にみての話で、大きなプラットホームで介入を行う時にあぐらをかき、円背姿勢で肩甲帯挙上前傾で片手をつきながらよくわからないマッサージみたいなものをしているセラピストを想像してください。
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こんな感じかな?積み木の部分が患者さん。 |
多分、病院や施設で働くセラピストでこの光景を想像できる人はおそらく周囲にそういう事をしている人がいているということだと思います。
その対象者が自分の親だった時にそんな事をしてもらいたいと思いますか?
個人的な考え(偏見?)ですが、ダラっとした姿勢は内面の問題が大きいと思います。
最近、あまりにも目に付いた後輩を同じ日に2人とも注意しました。
介入中の自分の姿勢は何が意味があるのか?と聞くと2人とも、
「気づいていませんでした。気が緩んでいたんだと思います。」
と答えました。
(ちなみにこの2人、朝から夕方の患者さん全員に同じ姿勢で診療していました。1日中、気を抜いてるんか。笑)
あぐら+円背って、完全に脱力した姿勢に近いので何か介入する姿勢とは私は思えません…
患者さん・そのご家族の方々がこれを見てくれていたら、是非担当者の姿勢を見て欲しいです。
上記の姿勢を取っていたら説明を求めたらいいと思います。
介入そのもののレベルも下がる
先程は見た目の話をしましたが、質の低下も伴うので、たちが悪いです。
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(引用:脳卒中の動作分析 P60) |
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(引用:ヤンダアプローチ P164) |
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(引用:クリニカルマッサージ初版 P17) |
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(引用:実践PTノート第2版 P92) |
治療介入場面をさまざまな書籍から見てみましたが、あぐらでの介入を用いている写真は一枚もありませんでした。
つまり、あぐらでの介入は恐らくおススメできないという事だと思うんです。
でも、病院・施設で働くセラピストの皆さんの同僚であぐらで介入している人って多くないですか?
その人たち、恐らく介入効果めちゃくちゃ低いと思います。
その理由は後述しますが、見た目悪い+臨床成績悪いって救いようがないですよね。
そんな人が増えればちゃんとした姿勢でやるだけで他の人との差別化が院内レベルではできるようになるかもしれないのですが、患者さん目線であれば不快感+お金の無駄(お金は国の診療報酬としてもムダ遣い)になるので勘弁して欲しいものです。
セラピスト側の姿勢を正すだけで、治療効果は上がると思う。
たまに議論に上がる、「セラピストは指導するトレーニングをお手本見せれるようにした方がいいか否か」論争。
僕はトレーニングのお手本を見せれる方が極力いいとは思うのですが、それ以前にセラピスト・トレーナーはある程度自身の体のコンディションは整えておくべきだと思います。
あぐら+円背姿勢をとる場面が出てくるとすれば恐らく、「セラピストの疲労」も一因だと考えます。
その状態になると自身のコアは働きにくくなり、触診やROMexを行う際に抹消に力が入ります。
そうなれば、筋肉や組織の細かな変化を捉えることが困難になります。
そして、セラピストの重心移動も出来ないのでROMexも関節の動きに伴って自身が動けないのでついつい押し込むような形になったりします。
固い人だと余計に押し込んでしまって、防御性収縮を誘発→痛み出したくないからただ動かしてるだけみたいな悪循環に陥りやすいです。
きちんと自身の脊柱伸展を促し、片膝立ちなどのポジションにすれば上記のような問題は解決し、触診でも楽に深部の筋を触ることが可能になります。
昇降式ベッドで介入が可能なら、立位で操作すれば最も伸展活動が賦活できるので、オススメです。
運動療法でも、自身の姿勢を
普段から、自身の姿勢の中でコアを使いながら脊柱伸展を行なえてる人は介助歩行やハンドリングも上手に行なえている印象があります。
介助歩行なんかは、患者さんの伸展活動を促しながら行う事なので立位でセラピストが屈曲していたら患者さんも屈曲していきます。
セラピストは自身の体幹を伸展させようとするわけですが、普段から適切な立位が取れていないのにその場面だけそれを行おうとすれば必然的に努力を伴いやすくハンドリングが疎かになったり、セラピスト自身から腰痛になったりと悪いことが起こりえます。
もちろんそんな事ないって言う方もいらっしゃるかと思いますが、少なくとも私の周りはそういう人が多いです。
そして残念ですがこの傾向は私の周囲では若いセラピストや、臨床頑張ってないよなーと周囲に言われるセラピストに多いと印象です。
(あくまで私の周りの話です。頑張っている若いセラピスト・トレーナーさんはそんな事無いと思います。)
患者さんが脊柱伸展できないのでコアトレーニングや股関節伸展筋のトレーニングを指導したりするわけですが、そもそも自身が上手くそこが使えていなければ、または評価(触診)が行なえていなければ適切な指導はできないと思います…
○セラピスト・トレーナーはせめて、ヒップアップ・スクワット・四つ這いくらいは出来るようにしましょう
上記に挙げた4つは恐らく一度は皆さん指導を行った経験があると思いますが、これを正しいフォームで行なえますか?
正しいの定義は人それぞれ違うとは思うのですが、恐らく自分の中でどこかをアプローチするために運動療法・トレーニングを行うよう指示をするはずなので、
「理想のフォーム」
があるはずです。
ヒップアップ・スクワット・四つ這いって老若男女問わず割と処方する運動だと思います。
こう言ったエクササイズが自分の思う正しいフォームで、まず自分が行えているかどうか?
上手く行えていれば、キューの入れ方も上手になるし、お手本も見せられます。
ヒップアップ・スクワット・四つ這いが上手く行えている人はきっと自身の姿勢も脊柱伸展が保たれていて、トレーニング指導・ハンズオンのアプローチも上手なイメージです。(個人的な印象ですよ。)
一度、患者さんに処方している運動をやってみてください。正しいフォームで。
ハンズオンの介入が雑な人ほど、きっと出来ないと思います。
それは自身の体をコントロールできてないからです。
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